札幌の飲食店のための補助金・助成金2024

国や地方自治体は起業する人、従業員の賃金を引き上げる企業や経営者をサポートしています。その一方、物価や人件費の高騰により、飲食店の閉店が増加しています。

こうした背景から様々な助成金、補助金、支援金(返済不要のお金)がたくさん用意されています。しかし、その数は全国で数千件あり、助成金、補助金、支援金はどう違うのかも分かりにくく、様々な団体が似たような名称で募集しています。しかも、短期間の限定や地域限定であることも珍しくありません。公式サイトやまとめサイトを見ても自分が対象なのか、いまから申し込んで間に合うのかも分かりません。

このサイトでは札幌市で新規に飲食店を開業する人&札幌市で飲食店を経営している人向けに、札幌市の飲食店が利用できる制度の最新情報について、できるだけ分かりやすい言葉でご紹介したいと思います。

 

終了:札幌市付加価値の高い観光コンテンツ事業補助金

提出期限:令和6年8月1日(木曜日)12時必着

金額:最大500万円(補助対象経費の2分の1以内) ※ 返済不要

札幌市の公式ページは【こちら】 ※ 以下、引用

概要:札幌ならではの観光資源を活用し、札幌市外からの観光客が行き先として札幌を選ぶことが期待される付加価値の高い観光コンテンツ事業に関し、その経費の一部として補助金を交付します。

【札幌市が求める観光コンテンツの具体的なイメージの一例】

・通常とは異なる演出のもと等で飲食などを行うもの

・文化財をこれまでとは異なる形で活用するもの(宿泊・飲食の実現、ユニークベニューでの展示等)

スケジュール:

令和6年7月5日 公募開始

令和6年8月1日 公募締め切り

令和6年8月中旬 交付決定

コメント : 通常の飲食店ではなく、観光客向けに特化した演出をする場合などで補助を受けられる可能性があります。このように募集期間が1ヵ月もないことは珍しくありません。常に情報収集しておくこと、準備しておくこと、募集があったときの相談先を決めておくことが大切です。

 

募集終了:札幌市求人情報発信補助金

募集期間:令和6年5月20日(月曜日)から令和6年9月27日(金曜日)

※ 応募が多く、予算の上限に達したため6月11日の時点で募集終了

金額:上限15万円(補助率2分の1) ※ 返済不要

概要:札幌の中小企業や個人事業主が、求人サイトなどで募集するときの費用を補助。詳しくは【こちら

コメント:募集期間は4か月ありましたが、1か月もせずに上限に達してしまいました。補助金の申請はスピードが非常に重要、ということが分かると思います。

 

新規開業のまとめ

2024年7月現在、このサイトの調べによると、札幌市で飲食店を開業するときのみに貰えるお金はほぼありません。

「さっぽろ新規創業促進補助金」という制度がありますが、これは「法人化」する場合が対象のため、個人事業主は利用できません。また法人化する場合でも、株式会社の場合が17万5千円、合同会社の場合が8万円と、それほど高額ではありません。

 

開業中のまとめ

2024年7月現在、このサイトの調べによると、札幌市で飲食店の経営者が利用できる可能性がある補助金は以下の通りです。

「IT導入補助金」 11次公募:令和6年8月23日まで

券売機、レジ、タブレットなど。上限20万円。補助率5分の4

「小規模事業者持続化補助金」 16回が令和6年5月27日終了。17回は未定

広告宣伝費など。上限50万円。補助率3分の2。(その他)

 


ここからは開業に必要なお金と融資についてご紹介します。

 

飲食店の開業に必要なのはとにかく「お金」

飲食店の開業に必要なものは、とにかく「お金」です。素晴らしいコンセプトや熱い情熱も必要かもしれませんが、これらはご自身で用意されているはずです。開業資金&運転資金は「もらう」「かりる」「自分で用意する」がありますが、「もらう」と「かりる」が重要です。知らないと損をする「飲食店開業とお金の話」をご紹介します。

 

過去に募集のあった補助金を少しご紹介

募集が終了した助成金、補助金、支援金(返済不要のお金)についてです。助成金や補助金は申し込み期間が短いものもあるので、常に備えておく(情報収集する)ことが大切です。

地域課題解決型起業支援事業(3次)(北海道)

北海道のホームページに記載。募集期間:令和3年8月25日~令和3年9月15日

(1)補助対象経費
人件費、店舗等借料、設備費、原材料費、借料、知的財産権等関連経費、謝金、旅費、外注費、委託費、マーケティング調査費、広報費、その他知事が必要と認める経費

(2)補助率
2分の1以内

(3)補助上限額
200万円

引用元:地域課題解決型起業支援事業に係る交付対象事業者の第三次募集開始について

 

ストック活用型商い創出事業(札幌市)

申請できる方
市内の空き店舗や空き家(※)を借り上げて、新たに小売業・飲食サービス業・生活関連サービス業の店舗(※)を開業する個人または中小企業で、以下の要件を全て満たす方が対象です。すでに営業中の店舗や補助金交付決定前に開業予定の店舗は対象外です。

引用元:札幌市 空き店舗で開業するモデル事業者を募集します

補助金上限 : 200万円(補助率2分の1以内)

募集期間 : 平成31年4月1日から9月30日まで

ちなみに、空き店舗以外で開業する人がいるの?と疑問を持った方もいると思います。ここでの空き店舗とは、大通駅から半径2キロメートル圏外にある物件、という条件になっています。他にも、大型ショッピングモールなども対象外です。つまり、札幌市内でも郊外のあまり人気のない物件なら札幌市がお金を出してあげるよ、という制度なのです。また、こちらは開業前でないと申請できない点にも注意が必要です。

 

札幌市の補助金のトレンドは観光、輸出

「札幌市付加価値の高い観光コンテンツ事業補助金」に象徴されるように、札幌市では「観光」に非常に注力しています。飲食店においても、札幌をアピールできる食材や体験をテーマにすることで、今後の補助金が受けられる可能性が増えるかもしれません。

例えば、東京では「おしゃピク」が話題になっていて、公園の近くのカフェがレジャーシートやテーブル、バスケットや小物などSNS映えする写真が撮れるセットを貸し出してくれるサービスがあるそうです。もちろん、お弁当やドリンクも一緒に提供しています。雪の中のピクニックなど楽しそうですね。他にも、居酒屋の営業時間外(昼間)に道産食材を使って外国人が調理を体験できるなども考えられます。

超円安や賃金の上昇を背景に、北海道の食材や加工品を海外に展開しよう、という動きも広がっています。簡単ではありませんが、将来的に「飲食の商品化」を考えてみてもよいかもしれません。

北海道新幹線の延伸もあり、海外や道外の人にアピールできる準備をしておくと、良いかもしれませんね。

 

情報収集のために

補助金、助成金、支援金の情報は非常にややこしいです。インターネットで検索しても、なかなか正確な情報が探しにくい現状があります。情報収集のためのサイトをご紹介します。

札幌商工会議所

札幌商工会議所」のサイトでは現在募集中の補助金(返済不要)などが分かりやすく紹介されています。

札幌市のホームページ

札幌市の「創業予定の方、創業間もない方への支援」「中小企業への融資・支援」というページでも情報があります。

北海道のホームページ

北海道の「創業」の起業支援金ページでは過去に地域課題解決型起業支援事業の情報がありました。

独立行政法人 中小企業基盤整備機構

創業者向け補助金・給付金(都道府県別)」というページでも情報があります。

ミラサポplus

経済産業省のページです。

中小企業・小規模事業者向けの補助金・給付金等の申請や事業のサポートを目的とした、国のWebサイトです。

引用元:ミラサポplus

と書かれています。

 

注意事項

補助金、助成金、支援金など、似たような言葉がいっぱいあります。申請先も国、北海道、札幌市支援団体など、さまざまです。また、期間限定であったり、対象者もバラバラです。このサイトの情報が最新の情報でなかったり、誤った情報である可能性もあります。一切の責任は負えませんので、ご了承ください。